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【あらすじ・感想】『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』様々なトリックの可能性が面白い1冊!【ネタバレなし】

井上真偽『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』の感想と紹介です。ネタバレなし。

本作は、井上真偽さんの「その可能性はすでに考えた」シリーズの続編になります。

奇蹟の実在証明に奔走する探偵・上苙丞があらゆる可能性をすでに想定し終えており、相手に全く論破させないという爽快さのあるミステリー小説です。

僕は第1作を読まずに本作を読みましたが、シリーズ未読の方でも楽しめるような内容になっていましたので、ミステリー小説好きの方はぜひ読んでみてください。

本編の内容が気になった方は本記事からもう少しだけ内容を確認してみてください。

目次

あらすじ

「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位。今、最も読むべきミステリ!! 聖女伝説が伝わる里で行われた婚礼の場で、同じ盃を回し飲みした出席者のうち、毒死した者と何事もなく助かった者が交互に出る「飛び石殺人」が発生。不可解な毒殺は祟り神として祀られた聖女による奇蹟なのか? 探偵・上苙丞(うえおろじょう)は人の手による犯行可能性を数多の推理と論理で否定し、「奇蹟の実在」証明に挑む。

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注目ポイント

一体どれが真実なのか?複数の犯行説を見破れ

今回の事件で挙げられた犯行説の一部は以下のとおりです。

  • 奇数番殺害説
  • 犬故意乱入説
  • 一人前犯行説

他にもいくつかの犯行説が挙げられており、謎が深まるばかりの事件です。

他のミステリー小説では本作ほど多くの犯行説が登場しないため、新鮮に感じる人も多いはず。

この事件に隠された秘密にあなたは気づくことができるでしょうか?

奇蹟の証明

探偵・上苙丞は奇蹟の実在証明に躍起になっています。

それは自分の母親の正当性の証明のため。

今回の事件においても、上苙は奇蹟が起こした事件であると主張し続けます。

犯人は実在していて犯人自らが奇蹟を否定してもなお、上苙は奇蹟の主張をしています。

彼は一体何を考えているのか?

あらゆる可能性を考え済みであるあの探偵が今回の事件を奇蹟であると主張する真意とは…?

感想

今回の事件はいわゆる「飛び石事件」といわれるもの。

死んだ者と助かった者がなぜ交互に発生しているのか?

作中であらゆる可能性が挙げられていますが、探偵・上苙丞はいとも容易くその全てを見抜いてしまいます。

そんな上苙がなぜか言い淀む場面があるのが今作のキーポイント。

上苙は本当に全てを見抜くことができたのか?

結末で語られた真相がけっこうやばいかもしれない。

そしてあの男の生死は…?

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