2023年12月にとうとう発売された、雨穴「変な家2」の感想です。
「変な家」では、2つの間取りの共通点が話題となった作品でした。
今作ではそれがパワーアップし、なんと11もの間取りが登場します。
これらの間取りにはある共通点が存在しており、それら共通点から明かされる衝撃の事実が僕ら読者を待っている・・・といった作品になっております。
「変な家」や「変な絵」を楽しめた方はぜひパワーアップした今作を楽しんでください。
まだどちらも読んだことがないというあなたはこの1冊から読み始めてみるのもありかもしれません。
あなたにはこの11の間取りの謎が解けますか?
あらすじ
雨穴最新作!『変な家』第2弾!
14万字超、完全書き下ろし!
あなたは、この「11の間取り」の謎が解けますか?
前作に続き、フリーライターの筆者と設計士・栗原のコンビが
不可解な間取りの謎に挑む。
1「行先のない廊下」
2「闇をはぐくむ家」
3「林の中の水車小屋」
4「ネズミ捕りの家」
5「そこにあった事故物件」
6「再生の館」
7「おじさんの家」
8「部屋をつなぐ糸電話」
9「殺人現場へ向かう足音」
10「逃げられないアパート」
11「一度だけ現れた部屋」
後編「栗原の推理」
すべての謎が一つにつながったとき、きっとあなたは戦慄する!
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どんな間取りが登場する?
今回の作品では、「変な家」よりも多い、11の間取りが登場します。
「行先のない廊下」
「闇をはぐくむ家」
「林の中の水車小屋」
「ネズミ捕りの家」
「そこにあった事故物件」
「再生の館」
「おじさんの家」
「部屋をつなぐ糸電話」
「殺人現場へ向かう足音」
「逃げられないアパート」
「一度だけ現れた部屋」
これらの間取りそれぞれにエピソードがあり、登場人物たちの証言をもとに推理することができます。
いずれも恐ろしげな名前がつけられたタイトルですね泣
「林の中の水車小屋」はマジで怖い!
行き先のない廊下
本作に登場する間取りのいくつかには、ある共通点があります。
それは、行き先のない廊下が存在するということ。
通常であれば、廊下の先には扉や部屋、物置や出口など、何かしら出入りすることを目的として作られたものがあります。
しかしこの間取りたちの廊下の先は行き止まり。どこにも通じていないのです。
これらが意味するものとは何なのでしょうか?
廊下の謎が明かされたときは鳥肌が立ちました…
あの人物たちは登場する?
シリーズお馴染みのあの人たちも登場します。
やはりあの2人なくして「変な家」シリーズは語れないでしょう。
あの2人がまたもや間取りの謎に挑戦!
あなたはあの2人よりも先に謎を解ける?
みんな大好きなあの2人が再び登場します
感想
後編「栗原の推理」から怒涛の伏線回収が始まります。
本当に全ての間取りに共通点があります。
そこから明らかになる事実は衝撃のものです。
もしかしたら現実の世界にも今回の話のようなことがあるのかもなと思いました。
それにしても怖すぎる。
そして栗原さんはさすがというか。
ビシッ!と、この複雑な謎を解き明かしてしまいます。
「変な家」や「変な絵」でもそうでしたが、このモキュメンタリーの手法が上手く使われすぎていて途中で何回も鳥肌が立ってしまいました。
変な家2を読む前に「近畿地方のある場所について」を読み終えていたのですが、どことなく似た雰囲気を感じてしまった点だけが残念だった。
たまたま同じような時期に出ただけの作品ですが、どちらもモキュメンタリー手法を用いられているという点では共通点があります。
雨穴さんも背筋さんも今後の作品に期待がかかる作家さんです!
これからも素晴らしい作品を世に送り出してもらうため、読書好きのみんなで応援していきましょう!