櫛木理宇『残酷依存症』のあらすじ・感想をネタバレありで紹介しています。
ネタバレを踏みたくない方は感想を読まないようにお願いします。
前作の『殺人依存症』をまだ読んでいない方は、下記の記事からチェックしてみてください。

あらすじ
サークル仲間の三人が何者かに監禁される。犯人は彼らの友情を試すかのような指令を次々と下す。互いの家族構成を話せ、爪を剝がせ、目を潰せ。要求は次第にエスカレートし、リーダー格の航平、金持ちでイケメンの匠、お調子者の渉太の関係性に変化が起きる。さらに葬ったはずの罪が暴かれていき……。殺るか殺られるかのデスゲームが今始まる。
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注目ポイント
何者かに監禁される男子大学生3人
サークルの夏合宿で使用する物件の下見に来ていた、航平、匠、渉太の3人は、酒盛りをしていたところ、何者かに襲われる。
目が覚めると、下着1枚でそれぞれ監禁されていた。
皆、手足を拘束されており、おまけに両足の親指と小指が切断されていた。
絶体絶命の3人を待ち受けるのは一体…
彼らに下される罰
監禁された彼らに、話しかけてくる声がありました。
ボイスチェンジャーのようなものを使っており、性別や年齢は特定できそうにありません。
声の主は彼らに命令します。
「お前らの中から1人選べ。選ばれたやつの親指の爪を差し出せ」と。
それ以降も命令は続き、仲良し3人組だったはずの彼らの様子も一変します。
次第に心の奥底に抱えていた本音をさらけ出していき、ついに彼らは…
彼らの犯した罪とは
声の主が彼らに求めているものはなんなのか
声の主は語りかけます。
「ミキを覚えているか?」と。
彼らの頭の中にはそのような名前は一致しませんでした。
彼らが悪逆非道の中でそんな名前を覚えているはずがありませんでした。
その後も数多の名前が上げられますが、誰一人としてわからない状況。
そしてエピローグで明らかになった真相とは…
感想
櫛木理宇の「依存症」シリーズ第2弾、『残酷依存症』が面白すぎました。
物語は、大学の仲良し3人組が拉致・監禁されるところから始まります。
その後、最初の命令が出されるまであっという間に話は進んでいくため、テンポがいいです。
そこから徐々に彼らの素性や本性が明らかとなっていき、彼らの罪が明らかとなっていきます。
予測不能な展開と、次第に高まる緊迫感が絶妙に融合しており、一度読み始めると手が止まらなくなる魅力があります。
物語の進行と共に、主人公の変化や周囲の反応がダイナミックに展開されるため、最後まで目が離せませんでした。
依存症シリーズと言えば、前作のラストで逃げおおせた人物がいます。
彼女の名前は浜真千代。
彼女が本作でどのように関わってきているのか、彼女にどのような変化があったのかも楽しめる1冊となっています。
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