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島には爆弾 目覚めたら死体 犯人を探してはいけない極限状態を生き残れるか…?『十戒』

夕木春央『十戒』のネタバレなし感想です。

孤島のリゾート開発視察に訪れた一行を襲う魔の手にドキドキするミステリーです。

何年も誰も訪れていないはずの島には爆弾が置かれており、一夜明けると他殺体が発見されるというなかなかドラマチックな展開の作品です。

そして、他の作品と圧倒的に違うのは、犯人を探してはいけないというルールが課せられること。

他にもルールは存在し、全て合わせると10のルールが制定されています。

本作の見どころについて詳しく知りたい方は本記事を読んでいってください!

目次

あらすじ

著:夕木春央
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殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。

浪人中の里英は、父と共に、叔父が所有していた枝内島を訪れた。

島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。

島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。

“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。

犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。

週刊文春ミステリーベスト10(「週刊文春」2022年12月8日号)国内部門&MRC大賞2022など4冠に輝き、ミステリ界を震撼させた『方舟』夕木春央、待望の最新作!

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注目ポイント

孤島に仕掛けられた大量の爆弾

孤島のリゾート開発視察に訪れた一行は、島にある小屋でとんでもないものを発見する。

それは、爆弾と思われる物体だった。

しかも、その量は尋常ではなく、島丸ごとを吹き飛ばせるほどのものだった。

所有者が島を訪れなくなってから5年もの月日が流れているにも関わらず、一体どこの誰がこんなことをしているのか?

そして、一行が泊まる予定にしていたペンションにも、人が出入りしたようなあとが見られる。

この島にはびこる不穏な影の正体は…?

起こってしまった殺人事件

爆弾を発見するも、予定通り島で一泊することにした一行。

何事もないことを願って休む彼らだったが、その願いも届かず事件は起こってしまう。

メンバーの一人が早朝の散歩時にある切れ端を見つけ、その指示に従って島の崖を見に行くと、そこには死体が倒れていた。

しかも、死体の背中にはクロスボウの矢が刺さっていた。

明らかに他殺体と思われるこの状況。

犯人は決まっている。

この島にいる誰かであると…

犯人からの「十戒」

見つかった切れ端には死体のことだけではなく、今後の指示について書かれていた。

それは10のルールが定められており、誰か一人でもこのルールを破ろうものなら、爆弾を起爆させると書かれていた。

10のルール、十戒を要約すると下記のようになる。

  • 島内の者は3日間島外に出てはならない。
  • 島外に島の状況を伝えてはいけない。警察への通報も禁止。
  • 迎えの船は3日後に延期し、家族や会社にもその旨を伝えなければならない。その際、島の状況について悟られてはならない。
  • 所持している通信機器(スマートフォンやパソコン)は全て回収し、容器に納め封印する必要がある。使用するときは全員の合意を得て、その目の前で使用する。
  • 島外との連絡は互いの監視のもとで使用しなければならない。メールやSNSなどのやり取りは全員が文面を確認し、通話はスピーカーにする。
  • 島内では、複数人が30分以上一緒にいることを禁止する。30分が経過するごとに最低5分は一人で過ごす必要がある。
  • カメラやレコーダーを使って島の状況を記録することを禁止する。
  • 寝室は一人で使用し、他者の部屋を訪ねる際にはノックを欠かしてはならない。
  • 脱出もしくは指示の無効化を禁止する。
  • 殺人犯が誰かを知ろうとしてはならない。その正体を明かすこともしてはならない。殺人犯の告発もしてはならない。

あまりにも厳しい犯人からの指示ですが、島内に残された人たちはどのように対処していくのでしょうか。

そして、犯人は一体誰なんでしょうか…

『方舟』とのつながり

物語終盤で、ある人物の旧姓が明かされます。

その人物は書類上は結婚しているようですが、夫は行方不明。

前作『方舟』の結末を知っている方はピンとくるかもしれません、、、

これは鳥肌すぎた

感想

最後の最後で鳥肌が立った。

犯人自体はすぐ分かってしまうかな。

故人が所有していた島にリゾート開発視察できてみると、島は爆弾だらけになっていたというとんでもない事件。

島に一泊してしまったことで事件は起こり、関係者たちは犯人から十の戒律を守るように指示されるという…

犯人からの指示が細かくてびっくりする内容です。

これを咄嗟に考えた犯人すごいな…

犯人の見当はついていましたが、次々と起こる展開にはドキドキすることができました。

結末後のあの文章だけは忘れることができないかもしれません…

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この記事を書いた人

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