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【感想】『52へルツのクジラたち』キナコとムシの関係に涙・・・胸糞展開から最後は感動のラスト

今回は、町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』の紹介です。

2024年3月1日に、杉咲花さんと志尊淳さんのW主演で映画化もされた本作。

本作のテーマはとても重たく、しかし僕たちが目を背けてはならない問題ばかりです。

介護、虐待、ネグレクト、暴力など、問題と取り上げられているにも関わらず、あまり進展しない問題です。

本作に登場する人物たちの多くは、深い闇を抱えています。

この闇を抱えた人たちを「52ヘルツのクジラ」として例えています。

52ヘルツのクジラたちの行く末が気になる方はぜひご一読ください。

目次

あらすじ

2021年本屋大賞第1位。待望の文庫化。

【文庫化特典 スペシャルストーリー】

町田そのこさんの書き下ろし小説付き

52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そ

のためこの世で一番孤独だと言われている。

自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。

〈解説〉内田剛

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登場人物

キナコ/貴瑚

大分県の港町に移動してきた女性。現在は、亡くなった祖母の家を修繕しながら1人で生活している。

ムシ

謎の子供。端正な顔は長い髪で隠れており、服装などに清潔感は感じられず、どこか危険な香りが漂う。ある日突然貴瑚の目の前に現れ、貴瑚に助けを求める。

アンさん

過去に、囚われの貴瑚を救い出した張本人。ある日突然、貴瑚の前からいなくなった。

美春

貴瑚の親友。貴瑚とは境遇が似ているためか意気投合。貴瑚のためなら自分を顧みず助けてくれる優しい女性。

村中

貴瑚が移住した先で出会った地元の青年。貴瑚のことがどこか気になる様子。

読み応えポイント

謎の子どもムシ

ある日キナコの前に現れた謎の子供。その子供は、髪が異様に長く、着ている服は薄汚れている様子。

雨が降っていたので、こちらで雨宿りするように促すも、子供はそのままどこかへ行ってしまう。

再び雨の日、傘を飛ばされてずぶ濡れになっているキナコに傘を指してくれたのはあの子供。

お礼に家で温まっていくように言い、半ば無理やり家に連れ帰るキナコ。

お風呂に入るように促すキナコだが、子供は頑なに拒否する。

服を脱がせようとして一瞬見えたそれは、惨たらしい痣の数々。

この子供が一度も口を聞かなかったわけがここにあると見たキナコは親に会おうとするが…

キナコの過去

キナコは亡くなった祖母の家がある、大分県に移り住んできました。

母に離縁まで突きつけて。

移住先でも、キナコは誰とも関わろうとしません。

1人で生きたいと願っています。

地元の井戸端会議で噂になっているのも気に入らない様子。

過去に何があってキナコはここまで人を拒否するようになったのでしょうか。

アンさんの行方

過去のキナコを救い出してくれた大切な恩人であるアンさん。

彼は突然キナコの前から姿を消してしまいます。

電話にもメールにも反応はなく、途方に暮れるキナコ。

アンさんにとってもキナコは大切な存在のはずでしたが、アンさんはキナコを置いてどこへ行ってしまったのでしょうか。

感想

テーマがものすごく重たい。

虐待、介護、ネグレクト、暴力など、現代社会の闇という闇が詰め込まれています。

それらテーマを一つの作品にまとめ上げているのが素晴らしい。

登場人物たちを52ヘルツのクジラに見立てた表現も素敵です。

この世に潜む闇を考えさせられる内容であり、読みながらなんとも嫌な気分になったことも多々あります。

しかし、これは決して無視できるような問題ではないし、かといって個人間の問題に部外者たちが介入することも難しい現代社会。

僕たちはどのようにして生き、どのような未来を作っていくことができるのか。

夢も希望もないことを言ってしまえば、結局は運なのかもしれない。

たまたま出会えた人に運よく救ってもらえたことで本作でキナコはムシと出会うことができたし、そうでなければ一生義父や母親の言いなりで生きていたかもしれない。

僕たちは選ぶ権利を持っているけれども、決断するだけの勇気を持てるかは結局のところ環境によるのだよなと思ってしまった。

けれど、作品としては文句なしに面白く、本屋大賞を受賞しているだけのことはあるなと思った。

キナコとムシの関係がどのように変化していくのか、ぜひあなたの目で確認して見てください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

めちゃくちゃ重いテーマで書かれており、ページを進めるたびに嫌な気持ちが溢れてきます。

キナコ、ムシ、アンさんという52ヘルツのクジラたちがどのように交わっていくのかを楽しんでいただければと思います。

著:川村 元気
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この記事を書いた人

大学院にて病院経営を専攻、修士課程修了。
読書と勉強のために時間を欲するサラリーマン。
年間読書量は100冊ほど。読んだ本の中からオススメを紹介しています。
読書に役立つ時短術やサービスなども紹介しています。

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