呉勝浩『爆弾』の読了後感想です。
スズキタゴサクと名乗るいかにも怪しそうな男の予言により、東京で爆弾が爆発する事件が発生します。
警察はスズキを重要参考人とし、爆弾設置場所の特定に走りますが、いずれもスズキの手のひらの上で転がされてしまいます。
事件の終幕に訪れる衝撃の展開は自分の目で確かめるしかありません!
2024年イチオシの小説です!
あらすじ
東京中に爆弾。怪物級ミステリ-!
自称・スズキタゴサク。
取調室に捕らわれた冴えない男が、
突如「十時に爆発があります」と予言した。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。
爆破は三度、続くと言う。
ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、
警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。
炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。
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注目ポイント
自称、スズキタゴサク
明らかに偽名な「スズキタゴサク」と名乗る男が本作の事件の重要人物です。
この男は、酒屋の自動販売機を蹴りつけたことと、店員に暴行を働いた容疑で警察署に連行されてきました。
その後、暴行事件の途中で奇妙なことを言い始めるのです。
その後、東京都のある場所で爆発事件が起こります。
スズキが言った奇妙なこととは、爆弾に関するヒントだったのです。
綿密に練られたと推察される今回の事件ですが、果たしてスズキ一人の犯行によるものなのか?
それとも他に真犯人が…?
スズキから提示されるヒント
スズキタゴサクから出される爆弾のヒントは突如として始まります。
あまりにも自然に始まっているため、それがヒントであることに気づくのも遅れるほどです。
また、ヒントは言葉遊びのようになっていて、相応の洞察力と推理力が求められます。
警察はスズキタゴサクからのヒントを全て解読し、爆弾を止めることができるのでしょうか。
感想
めちゃくちゃおもしろい!
何が面白いって全部が面白い!
スズキタゴサクと名乗る明らかに怪しい人物が、言葉遊びのようにヒントを並び立て、警察を翻弄し次々と爆弾を爆発させていく展開にドキドキしてしまいます。
物語が進むごとに明らかとなっていくスズキタゴサクの人間性とその手口。
東京中のどこに仕掛けられたかわからない爆弾と闘う警察。
全てが神がかり的にマッチし、緊迫感のあるストーリーとなっています。
ページを捲る手が止まらず、夢中になって読み進める事ができました。
今イチオシの小説になります!
続編の『法廷占拠 爆弾2』も必見となっていますので、ぜひチェックしてみてください!