雨穴『変な家』の感想です。
2つの間取りを中心に物語が進んでいきます。
2つの間取りの共通点がわかった時、とんでもない真実が明らかとなります。
2024年3月15日(金)に映画が公開されました!映画を観に行く前にぜひ予習してみてください。
映画と小説では表現がことなってくるので、映画を数倍楽しむことができます。
あらすじ
謎の覆面作家・雨穴デビュー作!!
「読み出したら止まらない」と大反響
売れ続けて60万部突破
映画化2024年春公開決定
YouTubeで1200万回以上再生のバズ動画
あの「【不動産ミステリー】変な家」には
さらなる続きがあった!!
謎の空間、二重扉、窓のない子供部屋——
間取りの謎をたどった先に見た、
「事実」とは!?
知人が購入を検討している都内の中古一軒家。
開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、
間取り図に「謎の空間」が存在していた。
知り合いの設計士にその間取り図を見せると、
この家は、そこかしこに「奇妙な違和感」が
存在すると言う。
間取りの謎をたどった先に見たものとは……。
不可解な間取りの真相は!?
突如消えた「元住人」は一体何者!?
本書で全ての謎が解き明かされる!
<目次>
第一章 変な家
第二章 いびつな間取り図
第三章 記憶の中の間取り
第四章 縛られた家
amazon.co.jpより引用
登場人物
雨穴/私
本作の語り手であり、知人の柳岡から相談された不可解な間取りについて、設計士の栗原とともに調査に臨む。
映画版では間宮祥太朗さんが演じている。
栗原
雨穴の知人であり、普段は設計士として働いている。オカルト好き。
映画版では佐藤二朗さんの怪演が話題に。
柳岡
中古の一軒家購入を検討しており、雨穴の知人でもある。物件を探す中で不可解な間取りを見つけ、その謎解きを雨穴に依頼する。
映画版ではCreepy NutsのDJ松永さんが演じたことで話題になった。
柚希
物語の鍵を握る謎の女性。間取りについても何か知っているようだが・・・。
映画版では川栄李奈さんが演じており、見事な演技でキャラクターのミステリアスさを魅せている。
読み応えポイント
謎の2つの間取り
雨穴は、知人の柳岡から中古の一軒家の購入について相談されます。相談内容は、不可解な間取りについて調べてほしいというもの。
その間取りは、一見すると普通の間取りのように見えます。
しかし、よく見るとそれはとても奇妙で、なにかとてつもない恐ろしさを秘めたものであるのではないかと想像してしまう代物。
雨穴はこの2つの間取りを知人の栗原とともに調査していくことになります。
謎の女性
雨穴たちが2つの間取りを調査していく中で、柚希と名乗る女性から間取りについて話したいことがあると連絡が入ります。
その女性の受け答えは一見すると普通の対応。しかし、何か隠し事をしているようにも見える雰囲気です。
間取りの謎の衝撃展開
雨穴たちは順調に間取りの謎を解き進めていきます。
しかし彼らはとんでもない勘違いをしていたのです。
この勘違いを紐解くことによって、物語は衝撃の結末へと向かっていきます。
感想
一見関係のなさそうな2つの間取りですが、実はある共通点があります。
やはり、「謎の空間」がポイントとなってきます。
なぜ家の間取りに意味のなさそうな空間があるのか?
それはただの設計ミスなのか?
それとも意図して作られた…?
2つの間取りの真実に気付いた時、鳥肌が止まらなくなると思います。
そしてこの作品ですが、近年流行りのモキュメンタリーと言われる手法を用いられている作品です。
非常にリアルに作られているため、フィクションではない気すらしてきます。
実在しないよね…?
モキュメンタリーの手法は、『近畿地方のある場所について』や『かわいそ笑』などでも用いられています。
現実とフィクションの境が曖昧になっているため、ホラー作品に用いられていると新しい怖さを体験することができます。
そちらも感想をまとめていますので、気になった方はぜひご覧ください。