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2023年12月に読んで面白かった小説7選!湊かなえや変な家の最新作も出版された月でした

こんにちは!やんやんです!

今回の記事は、2023年12月に読んで面白かった小説のご紹介です!

2023年は特に面白い小説が多く出版され、読書界隈は大賑わいでした。

もう読んだあなたも気になっているけどまだ読めていないあなたも、最近読書に興味が出てきたわというあなたもぜひチェックしてみてください。

本記事を読めば、次に読みたい本が見つかるかもしれません。

積読には要注意です。

目次

成瀬は天下を取りにいく

まず1冊目に紹介するのは、宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』です。

あらすじ

主人公の成瀬は中学2年生。ある日突然宣言します。

「私はこの夏を西武に捧げようと思う」

成瀬の突飛な発言に親友の は成瀬の行動を見守ることに。

そこから成瀬は西武大津店に毎日通い詰めます。

西武大津店はこの夏閉店してしまうのです。

毎日中継されるという映像に映り込むことを試みる成瀬ですが…

他にも、突然親友とM-1に出場したり、自分の髪の毛でとんでもない実験を行ったり、突然かるたを始めてみたり。

成瀬の行動からつい目が離せなくなるようなエピソードが目白押しです!

感想

「成瀬めちゃくちゃかっけぇ」

これが僕が最初に抱いた感想です。

ここまで自分の芯を貫き通せる人間がいるのか、と思ってしまいました。

成瀬の自分を貫き通している姿はまさに雄大で、毅然としたものになっています。

傍から見ると、おそらく周囲の人間は一歩引いた状態で関わろうとするはず。

おそらく自分でもそうだと思います。

成瀬と親友の距離感がまたいいんですよね。

これは親友のほうが距離のとり方を分かっているおかげでもありますが。

そして特筆すべきは、成瀬の溢れんばかりの「滋賀愛」ですね。

ここまで滋賀について熱く語られた小説があったでしょうか?

少なくとも僕は知りません。

TM.Revolutionの西川貴教さんも大はしゃぎなこの1冊、ガチでオススメです。

続編の『成瀬は信じた道を行く』が2024年1月24日出版予定です!こちらも要チェック!

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人間標本

2冊目に紹介するのは、湊かなえ『人間標本』です。

あらすじ

これはとある人物の手記である。

その者は、芸術家の父親を持つが、自分に芸術の才能がないことに落ち込んでいた。

その者は「蝶」が好きだった。

幼少時に住んでいた家の周りには様々な種類の蝶が生息していた。

父親が蝶の標本の作り方を教えてくれたことがあった。

以来、その者は蝶の標本の製作に心血を注ぐようになった。

気づいたらその男は「蝶博士」と呼ばれるほどにまでなっていた。

ある時男の欲望は限界点を超えた。

美しき姿をした少年たちが蝶の姿に見えた。

男は少年たちの標本を作った。

そしてある時とうとう自身の息子が蝶のように見えたのだ…

感想

背筋が凍るような狂気が本作品にはあります。

芸術家の血を引きながらも芸術家になれなかった男の、全てが詰まった作品集とでも呼べる手記。

しかしその手記にはある秘密が隠されており、読者は衝撃の事実を受けるでしょう。

イヤミスの女王と呼ばれる湊かなえさんですが、本作もまた、イヤミス街道まっしぐらの後味に仕上がっています。

湊かなえさんの作品のなんとも言えない読後感はやはり魅力的と言わざるをえません。

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夜市

3冊目に紹介するのは、恒川光太郎『夜市』です。

あらすじ

裕司は幼い頃、弟と一緒に「夜市」に迷い込んだことがあった。

夜市は何でも売っている市場であり、対価を支払えば欲しいものは何でも手に入る場所である。

数年の時が経ち、裕司は再び夜市を訪れようとしていた。

幼い頃、夜市で野球の才能を手に入れた裕司が再び夜市で手に入れたいものとは?

いくつもの世界が交差する不思議な夜市での不思議なお話。

感想

ホラー、と言うよりは、「ホラー要素を含んだ物語」といった感じでした。

偶然迷い込んでしまったとはいえ、弟を売ってしまった兄。

僕にも弟がいるのでなんとなく気持ちが分かります。

その時はそれでもよかったかもしれない。

しかし、その後悔は後になってやってくるだろうことは想像に難くない。

どうやって弟を買い戻すのか。それは読者なら誰でも想像できる方法。

ありきたりな答えではある。

しかし、結末を見届けると、そこにはありきたりという言葉ではありませんでした。

兄弟の愛による物語、ぜひ読んでいただきたいです。

本書にはもう一つ短編が収録されています。

そちらも非常に面白くおすすめです。

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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら

4冊目に紹介するのは、汐野夏衛『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』です。

あらすじ

親や学校、自分の周りのもの全てにイライラしていた中学2年生の百合は、ある日母親と喧嘩して家出をしてしまいます。

近所にある、古い防空壕跡で居眠りをしてしまい、起きたらそこは70年前、戦時中の日本でした。

突然の状況に混乱している百合を助けてくれたのが、偶然通りかかった彰でした。

百合は戸惑いながらも、70年前の日本で出会った人々の温かさに触れ、懸命に生きていきます。

次第に彰に惹かれていく百合ですが、実は彰は特攻隊員で、いつ出撃命令が下るかも分からない状況でした…

のちに百合は、彰が抱いていた本当の想いに触れることになるのですが…

感想

あらすじを見て気になったのでKindleで購入していたものを、映画公開に合わせて読んでみました。

読む前はあまり期待していなかったのですが、想像以上でした。

チープさは全く無く、百合の心境の変化がよく分かる物語でした。

ずっとイライラしていた百合が、70年前の時代では必死に働き、

人のために自分の言葉をぶつけることができるようになっていったのです。

それだけ戦時中の様子と、現代の平和ボケ感にギャップを受けた、といったところの描写が丁寧で好感がもてました。

そして肝心の、百合と彰の恋愛模様ですが、見ていて辛くなるばかりでした。

彰は特攻隊員であり、つまりは国のために命を捧げる役目を担っているのです。

出動が命じられればもう百合と会うことはない。

それが分かっているため、終わりのときが近づけば近づくほど涙腺が緩んできます。

そしてエピローグは必見です。まさかこんな展開になるとは…

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あの星が降る丘で、君とまた出会いたい

5冊目に紹介するのは、汐野夏衛『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい』です。

あらすじ

中学2年生の涼は、時期ハズレの転校をすることになった。

夏休みに入る直前に新しい学校へ通い始めるのだ。

転校日前に、新しい学校で不思議な出会いをした。

その子は同級生と呼ぶにはあまりにも大人びていて、

初めてあったはずなのに何故か懐かしい雰囲気も感じた。

百合の真っ直ぐな心に惹かれていく涼。

ある日決意し告白をしたが、百合からある衝撃の事実を伝えられる。

それは70年も前の百合の恋愛模様であり…

好きになった人には、忘れることのできないほどの人がいる。

あなたは好きな人の過去までを愛することができますか?

感想

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』の続編になります。

前作は衝撃のラストで締めくくられていましたが、それを補完するようなストーリーになっています。

正直見ていて辛いです。涼の気持ちが痛いほどよく分かる。

自分の好きな人に、忘れられないほどの存在の人がいた場合、それを受け入れることができるでしょうか?

僕にはその自信がありません。

そんな苦しい環境に立たされた涼ですが、どのような答えを出すのか。

ぜひあなたの目で確かめてみてください。

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変な絵

6冊目に紹介するのは、雨穴『変な絵』です。

あらすじ

あなたは、何かがおかしい9枚の絵の謎が解けるでしょうか?

とあるブログに投稿された「風に立つ女の絵」、消えた男児が描いた「灰色に塗りつぶされたマンションの絵」、山奥で見つかった遺体に残されていた「震えた線で描かれた山並みの絵」。

これらを含めた9枚の絵に隠された共通点とは…?

すべての謎が解けたとき、物語はつながる。

感想

前作『変な家』は2つの奇妙な間取りが話の中心であり、どこかでつながることを想像するのは容易でした。

しかし今回は、9枚の絵が物語の中心です。前作と比べてかなり数が増えましたよね。

そのため、初めはどのように物語が繋がっていくのかまったく想像がつきませんでした。

しかし、読み進めていくうちに、物語はとんでもない方向へと進んでいきます。

一見関係ないような9枚の絵から、最後は見事に一つの事実へと繋がっていく様は圧巻です。

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変な家2

最後7冊目に紹介するのは、雨穴『変な家2』です。

あらすじ

恐怖の家、『変な家』のシリーズ第2弾です。

今作では、「11の奇妙な間取り」が登場します。

「行先のない廊下」「闇をはぐくむ家」「林の中の水車小屋」「ネズミ捕りの家」「そこにあった事故物件」「再生の館」「おじさんの家」「部屋をつなぐ糸電話」「殺人現場へ向かう足音」「逃げられないアパート」「一度だけ現れた部屋」

一見繋がりのなさそうな間取りたち。

しかしそこには、今まで誰も気づくことのなかった恐ろしい事実が…

これら11の間取りの謎がつながるとき、あなたの想像を超えた衝撃の事実が明らかとなる。

感想

変な絵同様に、それぞれ一見関係のなさそうな間取りです。

それぞれの間取りで何かしらの事件などがあったりしますが、どこでどうつながるのかさっぱりといった状況です。

しかし読み進めていくに連れ、前のストーリーを読み返すことが増えていきました。

間取りと間取りのつながりが見え始めるのです。

ページを捲るたびに繋がっていく快感がたまらなくなるほどです。

変な家、変な絵と同様に、あなたの想像を超える事実が待っていること間違いなしの1冊です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

僕が2023年12月に読んで人にオススメしたくなった7冊をご紹介しました。

他にもまだまだ紹介したい小説などありますので、

今後も本ブログをぜひともよろしくお願いします。

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この記事を書いた人

大学院にて病院経営を専攻、修士課程修了。
読書と勉強のために時間を欲するサラリーマン。
年間読書量は100冊ほど。読んだ本の中からオススメを紹介しています。
読書に役立つ時短術やサービスなども紹介しています。

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