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『赤の女王の殺人』窓から人が落ちた その家に住む赤いドレスの魔女の正体は・・・

麻根重次『赤の女王の殺人』の感想です。

田舎町で起きた複数の奇妙な事件が舞台となるミステリ作品です。

東野圭吾作品が好きな方や、骨太ミステリを楽しみたい方にピッタリな作品です。

第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞されており、島田荘司氏も絶賛する期待作です。

島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞についてはこちら

目次

あらすじ

島田荘司氏絶賛! 第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作!

市役所の市民相談室に勤務する六原あずさは、ある日、相談者の妻が密室から墜落死する現場を目撃してしまう。

被害者が死の間際に残した「ナツミ」という人物を追って、刑事である夫の具樹は操作を開始するが、その行方は杳として知れなかった。

一方で、あずさの元には不可思議な相談が次々と舞い込む。

施錠された納骨堂でひとつ増えた骨壷。高齢男性ばかりをつけ狙う怪しげなストーカー。

重なる謎の裏には、驚きの真相があったーー。

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著:麻根重次
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作品のポイント

奇妙な事件1

ある日相談室に寄せられた相談から、相談者の自宅を訪問することになったあずさ。

家を尋ねるとちょうど相談者も用事を済ませて帰宅したところのようです。

その時叫び声が聞こえ、その方向を見ると人が窓から落下してきました。

急いで部屋まで駆け上がってもそこには誰もいないどころか密室であるという状況。

被害者は一体誰に突き落とされたのでしょうか?

奇妙な事件2

またしても相談室に寄せられた奇妙な事件ですが、内容がなんとも奇妙なものです。

それは、骨壺を収めるために墓を開けたら憶えのない骨壺が増えていたというもの。

骨壺を収めている半地下の扉を開けるためには鍵が必要で、それは主人以外が持ち得ないはずのものです。

ここ数年開かれた憶えのない空間に、なぜ見知らぬ骨壺が増えていたのでしょうか・・・?

謎の人物「ナツミ」

窓から飛び降りのあった事件について、被害者は意識を失う間際にメッセージを残しています。

「ナツミ」と語られたその名前は、一体誰のことを指しているのか。

名字なのか名前なのかもわからないどころか、性別すら不明。

家族の誰も心当たりがないというその人物が、鍵のかかった密室にいたのでしょうか。

感想

東野圭吾作品が好きな方は楽しめるんじゃないかという印象。

しっかりした文章構成力に、若干雑ながらもミスリードは上手かったなと感じました。

じっくり読めば真犯人を解き明かすことも可能だと思うので、手がかりから謎解きをしていきたい方にはピッタリです。

市役所の市民相談室勤務の女性を中心に物語が進んでいくというのも新しい感じでしょうか。

役所の仕事も大変なんだなあと思いながら読みふけってしまいました。

この作品のポイントとしては、市民相談室に持ち込まれた一見普通の相談や奇妙な相談がつながっていった結果、事件の真相にたどり着く・・・というところだと思います。

次の展開が予想できず、どんどんページを捲っていってしまうほどのめり込めた作品でした。

また、紙の本の表紙がめちゃくちゃキレイなので個人的イチオシポイントです!

僕は内容よりも先に表紙に惹かれて購入しちゃいました!

まとめ

若干の粗はあるものの、新人作家さんとは思えないほどの非常にクオリティの高い作品です。

麻根重次さんの次回作がとても楽しみです。

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この記事を書いた人

読書と勉強のために時間を欲するサラリーマン。
年間読書量は100冊ほど。読んだ本の中からオススメを紹介しています。
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