『HUNTER×HUNTER』や『幽☆遊☆白書』でおなじみの、冨樫義博先生による『レベルE』の紹介です。
本作は幽☆遊☆白書の連載終了後からHUNTER×HUNTERの連載開始前に執筆された作品です。
アシスタントを使わずに作者1人で書いたらどのようになるのか?
という実験的な作品でもあり、しかしてそのクオリティには驚かされます。
月一連載とはいえ、幽☆遊☆白書連載時を超えるような作画クオリティに、話の密度が合わさった紛うことなき神作品です。
古い作品な上、文庫版で上下巻出版しかされていないので知っている人も少ないかもしれません。
まだ読んだことがないという方はぜひご一読ください。
HUNTER×HUNTERはこうして作られていったのかもしれないと感じることができるかもしれません。
読み応えポイント
なにはともあれ神作画
ほんとに1人で書いたのかっていうぐらいの作画力。
雑に書いている部分ですらもはや美しい。
背景も凝っている箇所は見入ってしまうし、絵の動きが他の漫画家とはレベルが違いすぎる。
漫画家目指している人はテキストとして使ってみるのもいいのでは。
ストーリーが濃すぎて他の作品読めないわ
冨樫先生の作品はストーリーが薄味ということは基本的にありません。
他のマンガと比較したら濃いぐらいです。
だからこそ、休載の多いHUNTER×HUNTERも人気がとどまることを知らず、多くのファンが連載再開を待ち続けているのではないでしょうか?
そんな冨樫先生が描く本作は、HUNTER×HUNTERの比にならないぐらいストーリーが濃いです。
上下巻しかないのになんでこんなにおもしろいんだ。
展開に間延びはなく、かといって突然の展開すぎてついていけなくなることもない。
マジで何周もできるぐらい面白いです。
原色戦隊カラーレンジャー編とかマジで好きですね。
感想
バカ王子最高すぎか。
頭が良すぎて次の行動を誰も読むことができないバカ王子に周りは振り回されるだけですが、どの展開も面白いという驚き。
長く書けばいいってもんじゃないということがよくわかります。
一般の方から見たら、おそらく僕はいわゆる冨樫先生に飼いならされた人間に映るでしょう。
冨樫先生がどんな原稿を出してきても手放しで喜んでしまうような人間です。
ですが、本当にこのレベルEという作品のクオリティは高いんです。
冨樫義博=雑というイメージの方は一度レベルEを読んでみてください。
冨樫義博に対するイメージがきっと変わるはずです。
HUNTER×HUNTER早く連載再開してくれんかな。