やがみ『僕の殺人計画』の感想を微ネタバレありでお送りします。
タイトルから興味を引いていく本作ですが、その中身はタイトルに負けず劣らずなしっかりとしたミステリー作品となっています。
衝撃のラストを味わいたい方はぜひこの記事を読んでみてください。
『僕の殺人計画』の特徴
- 主人公は新時代の天才編集者
- 主人公のもとに投稿原稿という名の殺害予告が届く
- 私の夫の正体は…
『僕の殺人計画』の要約
天才編集者としての時代の終わり
あるSNS上で「小説家bot」として活動する主人公・立花は、自身のアカウントで企画した小説コンテストを用い、次々と出版を成功させていく。
順風満帆にみえた立花だが、ある作家の出版直前に、大御所作家の作品からの盗作疑いをかけられてしまう。
責任を取る形で立花は文芸部を去り、ノンフィクション部への異動を余儀なくされた。
立花のもとに殺害予告が届く
ノンフィクション部で燻っている立花だったが、なんとか仕事を続けていた。
そんなある日、立花のもとにとある差出人不明の原稿が届く。
それは、立花に対する殺人予告だった。
数日後、その原稿の続きが送られてき、立花は作者からの挑戦に燃え上がることとなる。
そんな最中、立花が出版担当を務めているインフルエンサーの情報解禁直前である事件が起きてしまう…
犯人は誰だ…?
立花はとうとう例の原稿を送ってきた人物と対面した。
しかし、この人物こそが本当に犯人なのか…?
『僕の殺人計画』の感想
作者のやがみさんがホラー系配信のYouTuberということもあり、ホラー要素もありながらのミステリーでした。
個人的感想としては、めちゃくちゃ満足度が高かったです!
本を手に取ったときから、この本のタイトルの意味を考え続けてきました。
プロローグでの導入があり、「僕の殺人計画」という言葉の意味をずっと考えました。
エピローグまで読み、鳥肌が立っていくのを感じました。
とんでもない伏線とミスリードが仕込まれていました。
これは確かに美しすぎる殺人計画かもしれません。
今まで読んだミステリー小説の犯人の中でも、最も美しい方法を計画したのではないかと思うほどです。
違和感を感じつつも、最終章に至るまで犯人の狙いを気づかせない表現は見事でした。
次回作に期待をして待ちたいと思います。
『僕の殺人計画』を読んだ人のレビュー
『僕の殺人計画』はどんな人におすすめ?
- 普通のミステリーに飽きた人
- 常軌を逸した犯行が好きな人
- 妻と息子を心から愛している人
『僕の殺人計画』:まとめ
ホラー要素を含むミステリーの中では読みやすく、尚且つ後半の展開には目を見張るものがあった本作。
伏線の貼り方とミスリードの上手さにはテンションが上ります。
タイトルが気になった方はぜひ読んでみてください。